錦織が3回戦へ、伊達組は敗退/全豪テニステニスの4大大会、全豪オープンに出場している
錦織圭選手が2回戦に登場し、地元オーストラリアのマシュー・エブデン選手をセットカウント3-2、ゲームカウント3-6、1-6、6-4、6-1、6-1の大逆転で破った。トータルポイントは127-126の接戦だった。
第1~2セットはエブデン選手の調子が良かったのもあるが、錦織選手の体の動きが悪く、ミスを連発。得意のバックハンドがサイドアウトしまくるので、得点原が見つからないとしか言いようが無い状態。だが体が「眠っている」状態だと思ったので、これは何時起きるのか?というのが注目であったのも事実。
ところがポイントを取られて行くのが予想外に速く、あっという間に2セット連取されてしまう。「そろそろ起きないとマズイんでは…」と思い始めた状態で錦織選手は、とにかく丁寧に球を入れる事を心がけ始める。浅く打ち過ぎて強打されてしまう事もあったが、コントロールを重視する事によって徐々に球が相手コートの奥に入り始め、強打される事が少なくなって行った。第3セットでは、まだ自分から強打するとアウトしてしまう事が多かったが、第3セット第9ゲームのブレイク成功の辺りでは、何時の間にか重心移動も改善し、ラケットを思い切って振る事ができるようになっていた。
第3~5セットはエブデン選手が疲れてペースが落ち、ミスが増えてきた事があるが、それは錦織選手のペースが上がって来た事と無関係では無い。錦織選手の強打は1発では決まらないが、それを返すエブデン選手がミスして得点が積み重なって行くという、1~2セットとは逆の展開になっていた。要所の粘り込みもあって、エブデン選手も諦めてはいなかったが、錦織選手の脅威の挽回力が上回った。
錦織選手はエブデン選手のサーブを殆どミス無くリターンするようになっていたのがエブデン選手の圧力になっていたと思います。ネットに出るなどで揺さぶってきましたが、錦織選手がパッシングを決める回数が増えると、なかなか前に出る機会も減ってしまいます。エブデン選手が執れる組み立てが狭まって行った感じがしました。ストローク戦になると完全に錦織選手が有利になり、対してエブデン選手はサーブをコーナーに入れる事と、錦織選手のセカンドサーブを厳しいコースに強打する事が主戦法になっていましたが、それはそう連続して決まらないですから、錦織選手の独壇場という形になって行きました。
それでも今回は本当に崖っぷちまで行きましたね。第3セットの第4ゲームでサーブがボロボロになってブレイクされた時は「これは本当にヤバイ!」と思ったのですが、ここで「開き直り」が生じたのか、いきなり「起き出す」のが錦織選手。その次の第5ゲームが本当に素晴らしかった。ここで一気にエブデン選手に圧力が掛かったのですね。第6ゲームで出たダブルフォルトも、本当に厳しい場所を狙って惜しくも引っ掛けてしまったサーブだったので、これは「完全に変わった」と思いました。
その後の「別人ぶり」は皆さんも御存知の通り。錦織選手の戦いは「最後まで諦めてはならない」事を如実に表してくれます。日本人全員に「諦めるな!」.とメッセージを送ってくれているようでもあります。本当に日本の代表に相応しい選手に成長したと思います。
3回戦の相手は、シモン選手をフルセットで破ったジュリアン・ベネトー選手に決定しました。数々の大会「準優勝歴」を持ち、「何故か優勝できない選手」として一部で有名になっており、強いんだか弱いんだか掴みかねる部分のある選手ですが、強豪である事には違いありません。できれば接戦に持ち込まれたくはありませんが、錦織選手の事ですから、泥仕合になろうとも、最後には「何故か」勝っているような気が「今回も」しています。
恐らく次の試合は中1日の明後日でしょう。またまた楽しみです!
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