ATPテニスワールドツアー500、スイス インドア バーゼル大会。錦織圭選手が決勝戦でロジャー・フェデラー選手に挑戦し、セットカウント0-2、ゲームカウント1-6、3-6で敗戦した。
いやぁ強かったですフェデラー先生。地元の試合に向けて、体調と集中力を万全に仕上げて来たという感じです。ほぼ「全盛時のフェデラー」といった印象でした。サーブもストロークも、全く力を入れてない感じなのにコートの深い場所に着弾します。錦織選手も深い位置に入れようとしますが、フェデラー選手はさらに深い位置に返してきます。そして体勢を崩されフィニッシュを食らう、または球が返らないの繰り返しになってしまいました。
ジョコビッチ選手やナダル選手、そしてマレー選手の場合は力で圧される感じですが、フェデラー選手の場合はコースが「きつい」んですね。プレースメントっていうのか、組み立ても絶妙でした。
このフェデラー選手のテニス、はっきりと錦織選手が目標にすべきテニスの形ですね。フェデラー氏が先生で錦織さんが生徒にしか見えない構図になってました。残りのトップ3には、これからも力で対抗しようとしても体格の問題もあって難しい…ならばどうやって対抗すれば良いのかと言えば、やはり戦略性という事になるでしょうね。それを的確に教えようとしてくれたのは「フェデラー先生」なのです。これは錦織選手にとって本当に良い勉強になったのではないでしょうか。
最高に近いコンディションのフェデラー選手と今対戦できて本当に良かったです。あまり言いたくないですが次対戦した時に本調子である確証はありません。多分スイスで対戦できたというのが最高の巡り合わせだったでしょう。後で思えば、他の地域では無理なんではないかとも考えてしまいます。だから1ゲームでも多く打ち合いたかったという思いもありますね。
エンジンが掛かる前に負けてしまった部分が大きいですが、大会通して見れば決勝まで勝ち上がって来たのですから悪いはずがありません。トップ選手に負けて恥ずかしいのなら殆どのテニス選手が恥ずかしい存在になってしまいますから、負けても腐らず挑戦し続ければ良いのです。これからも錦織選手はトップクラスに挑戦し続けるでしょうし、そういう舞台に立つ事ができるランキングを手に入れた事実は本当に素晴らしい事だと思います。
次の大会はスペシャルエグゼンプトを貰って強制予選免除となったパリマスターズ。1回戦は予選勝者との対戦になっており、まだ確定では無いですが、なんとか上に勝ち上がり、来年のツアーが少しでも有利に運ぶように「チャレンジ」して欲しいですね。今、錦織選手は精神的にも充実しているはずなので、モチベーションの点では心配要らないでしょう。問題はやはり「故障をしない」事1点だと思います。
見ているこちらは大会が終わった脱力感が襲っています(笑)そう考えると連戦する選手は本当に凄いなぁと思います。我々も余韻に浸り過ぎず切り替えて、来週の観戦に望みたいものです。
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