守屋が伊藤下し初優勝/テニスJTAテニス・ニッケ全日本選手権の男子シングルス決勝戦が13日、東京有明テニスの森公園[有明コロシアム]で行われ、第3シードの守屋宏紀選手[21歳]が第1シードの伊藤竜馬選手[23歳]をセットカウント2-1、ゲームカウント5-7、7-6(2)、6-2の逆転で下した。
どのスポーツ中継を見るか若干悩んだのですが、伊藤竜馬選手の動向を頭に入れようとテニスを中心に観戦する事にしました。
身長180センチの伊藤選手は序盤こそ得意のサーブが決まり、キープ率は高かったのですが、試合が進むにつれて崩れていきました。一方の守屋選手ですが、日本人レベルとしては、クロスのアングルストロークが抜群に巧いですね。身長公称170センチ[実際は168センチ程度らしい]という小兵ながら、ネットの真ん中を通すクロスショットを徹底していました。逆にサーブでワイドに打つのが非常に苦しそうでした。
中継は途中でゲームがワープし、ディレイ放送である事がバレましたが(笑)それ以外は大体展開が掴めました。
伊藤選手の弱点はハッキリと『逆クロスが苦手』という事が判明しました。順クロスの打ち合いでは技術に勝る守屋選手が終始優勢でした。ただそれは伊藤選手に「逆クロスが無い」という事が読まれていて、オープンに張っていればほぼ問題無いという状況がありました。しかし伊藤選手が早めにストレートに振った場面では守屋選手は一気に劣勢になっていました。伊藤選手もストレートあるいは逆クロスに展開しようとしてはいるのですが、ミスが頻発し消極的になっていった感じがします。無理矢理スライスに切り替えてさらにミスという場面もありました。これを見て明らかに「苦手」だと判断しました。
伊藤選手は完全に苦手を突かれ攻略されてしまいました。伊藤選手は2セットで決着を付けたかったのでしょうが、世界で戦って行く選手である以上、3セット目に突入しても、逆転を許さない安定性が求められるのです。その鍵はやはり「逆クロスをマスターできるか?」に掛かっていると思います。守屋選手サーブで振り遅れ気味のリターンが逆クロスに決まる場面もありました。これはアウトでも良いという開き直り的に打てるのでしょうが、そこはストローク合戦になっても狙って打てるようになり、相手がどちらに打つかわからないように選択肢を増やさねば世界テニスツアーで上位の対戦では今後も苦戦するでしょう。逆に身に付けたならば世界100位以内も可能な選手だと思います。まだ23歳でピーク手前なので、まだ間に合います。サーブとボレーはミスらなければキープ力として世界に通じるので、あとはセカンドサーブになってしまった場合の対処でしょう。ただビッグサーブと言える程では無いので、そこは総合力が必要だし、マスター可能と判断したいです。
優勝した守屋選手。初タイトルを奪取し、これからそのようなキャリアを進むのでしょうか。小兵がテニス界で生きていくのは難しいかもしれませんが、テクニックをさらに磨き、魅せるテニスを展開すればGS本戦出場ぐらいまでは行くかもしれません。
私は日本のテニス選手の層が厚くなって欲しいと考えているので、これからも若手の有望テニス選手が出て来るのを待っています。錦織選手に続けと言わんばかりに、幼少時から海外を目指す育成選手が居るようですし、松岡修造氏のようにかつての名選手が育成を手伝う事も継続されています。今はどうしてもサッカーに素材が流れてしまいますが、テニスも面白いと思いますよ(笑)
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