稀勢の里 痛恨!“お得意様”にまさかの初黒星 大相撲九州場所5日目[17日、福岡国際センター]関脇稀勢の里は豪栄道と対戦し、もろ差しからの外掛けで敗れた。稀勢の里は対豪栄道戦を過去8勝1敗と得意にしていたが、勝率通りとは行かなかった。
稀勢の里も、まさか油断していた訳では無いだろうが、対策しないでも勝てる相手だとどこかで思ってしまっていたかもしれない。だが今場所負けが込んでいた豪栄道は、分が悪い稀勢の里に対しても淡々と対策を練っていたかのような取り口だった。
豪栄道は現在前頭1と平幕だが小結の経験もあり実力は上位。相手の力を「いなす」技術には定評がある。今まで稀勢の里に通じていなかったが、今回は工夫を重ねて「稀勢の里対策」を成就させた。惜しむらくは、今場所負けが先行して優勝争いに加われない事だ。星の食い合いという予てからの心配が、こんな早い段階で発動してしまった。あとは5連勝の琴奨菊に優勝争いを継続してもらうしか無い。
「もろざし」というのは左右の腕(相撲では「かいな」と読む)の両内側からマワシを取られてしまう状態の事で、これを食らうと体格が同じぐらいの場合は全く力が出なくなってしまうので、相撲で「なってはいけない体勢」の一つである。稀勢の里は回り込む豪栄道を捕まえようと腕を広げ過ぎてしまった。その流れを見事に誘導され、掴まれ密着され、脚を掛けられてしまったのだ。
稀勢の里は押しとブチカマシが得意で豪栄道もまともに食らったら堪らない。それで負け続けていたが、今回は回り込むで対処できたのだから、次回以降もこの戦法で来る可能性が高く、そうでない場合も選択肢が増える訳だから、やはり今までの勝率は通じないかもしれない。
稀勢の里の悩みの種が増えてしまったのだが、どうも彼は対戦相手の特徴が頭に入っていないきらいが有り、先読みが苦手な感じなのだ。実力で上回りながら「取りこぼし」が多い原因は、このあたりに有るのだろう。手抜きとか、相手を甘く見ているのでは無く、取り組みへの入り方を工夫しなくてはいけないという事ではないだろうか。コーチたる親方が亡くなってしまった件は悲劇だったが、コーチが変わる事によって取り組みへのルーチンを改善する機会にはならないだろうか?
逆に琴奨菊はID相撲的な感じなので問題は少ない。下位の力士に対し慎重に取っているのでミスも出難い。但し上位にしてはパワー不足な分を「ガブる」というテクニックで補っているタイプなので圧倒的パワーの相手に対戦する場合の回避方法が少なく、トレーニングでどこまで補えるのかは未知数である。
ともかく、今日の取り組みももうすぐ始まるので楽しみだ(爆)
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