任天堂、3DSに「アイテム課金型ソフト」 来年中に投入経済ニュースとすべきか迷ったが、ゲームカテゴリが無いので追加します。
「コンシューマー」と呼ばれる家庭用ゲーム機メーカーの王者、任天堂【証券コード:7974】が迷走の様相?…
任天堂は28日、携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」向けに、ゲームで使用するアイテムを購入して遊ぶ「アイテム課金型」の自社ソフトを来年中に投入すると発表した。同社の岩田聡社長はアナリスト向け発表会にて、「任天堂としても来年中に少額でアイテムを買うソフトを出す。ソフトメーカーからは来年早々にも投入が始まる」と発言した。
岩田社長の発言では「『来年中に』『小額で』アイテムを買うソフトを出す」「ソフトメーカーからは『来年早々にも』『投入が始まる』」という曖昧な表現であり、迷走が感じられる。具体的なゲームソフト名すら表面化していない事からすると、これから大号令が行われるのだろうか。
『大事な事なので2度申し上げる』ことになったが、このような基幹コンシューマー機の転換点になるような重大発表で、具体的な話が何も出ないまま、方向だけが示されるのは違和感が有る。普通は具体的なソフト名、若しくはシリーズ名、発表するソフトハウスとの共同記者会見となるのが筋だろう。
任天堂は本来「ソフトメーカー」では無い。「マリオシリーズ」が自社根幹ソフトではあるものの、殆どの人気ソフトはサードパーティーから発売される。ゲーム機本体の仕様上の「縛り」こそ存在するものの、ゲームの基本的コンセプト形成はサードパーティー[提携他社ソフトメーカー]に任せているはずだ。ファミリーコンピューター時代の「スーパーマリオブラザーズ」シリーズのような自社ソフトの圧倒的支配力は現在無いし、今後それを望むのも困難だ。何か大逆転可能なソフト群を自社で用意しているのなら、ギリギリまで発表を遅らせる[或いはリークによって流出する]はずだ。
違ったら申し訳無いが、これは正直「まだ何も決まっていない」段階での焦りの発表だとしか思えない。先日任天堂は通期の大赤字を発表したばかりで、業績の改善が全く望めない状態。任天堂の株主は大混乱だ。これはアナリスト向けというより株主向けの「焦り」と「取り繕い」の発表だろう。岩田社長は相当に追い詰められているはずだ。
「携帯ゲーム」の「課金アイテム」により、モバゲーのDeNAやグリーの大躍進が続き、「任天堂は最早抜かれた」と報じられた。任天堂もモバゲーやグリーと同じような事をして競合したいのだろう。だが任天堂は同じ土俵に上がっても絶対に勝てない。何故ならハードの性能が違い過ぎるのが1点目。課金ゲームのノウハウが全く無いのが2点目。集金システムのノウハウが無いのが3点目である。全て物凄い高さのハードルを超えなくてはならない上に、あの2社と同じ事をすれば「子供に悪影響を与えるメーカー」として社の信用は地に堕ちる。よって任天堂は課金ソフト業界に参入してはならない事は明らかである。せめて任天堂ぐらいは子供向けの素朴なソフトを丁寧に育て続けるメーカーであって欲しい。
課金ゲームはトラブルが多い。子供が親のクレジットカードを盗んで10万100万単位の金を使い込んだ案件まで出ている。巷では「出会い系のモバゲー」などと揶揄される。ソフトメーカーが「脱退者が罪悪感を持つように(ソフトを)作れ」などと臆面も無く言う業界だ。こんなところと競合して、健全性を保ちながら優位に進める図など、私には想像できない。そのうち任天堂も「子の親にソッポを向かれる」メーカーになってしまうのだろうか?私もゲームウォッチ・ファミコン世代なので、それだけは絶対に見たくは無いのだ。
岩田社長が執るべきは「原点回帰」なのだ。「どうぶつの森」などの「ソフトな」子供向けゲームを情操教育に役立つように作り直して欲しい。Wii版のデキが殺伐として本当に酷く、絶句した。肝心のソフトの作りが疎かになったのを実感した。まずは自社ソフトの洗い直しから始めてみてはどうだろうか?任天堂は長年掛けて築き上げたノウハウを、その重要性を忘れ捨て去ろうとしているように見えるが違うだろうか…。
今ならまだ遅くは無い。発表は取り消すべきです。岩田さん!
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