民主9議員が離党届提出 8人が小沢グループ所属与党民主党の最有力者の1人、小沢一郎氏に近い9議員が28日午前、野田政権の消費税増税路線に反発して、相次いで民主党に離党届を提出した。
離党届を提出した議員は、内山晃氏[当選3回。千葉7区]、渡辺浩一郎氏[当選2回。比例東京]、豊田潤多郎氏[当選2回。比例近畿]、石田三示氏[当選1回。比例南関東]、小林正枝氏[当選1回。比例東海]、斎藤恭紀氏[当選1回。宮城2区]、中後淳氏[当選1回。比例南関東]、三輪信昭氏[当選1回。比例東海]、渡辺義彦氏[当選1回。比例近畿]の9人。
民主党執行部は、9議員の離党を慰留しているものと見られるが、離党の意思は相当に固い模様。
当選1回の議員が多く、影響力の大きい人物は含まれていないようにも見えるが、今までの民主党の慣例からすると、これは大きな転換点だと言えそう。離党が許されない雰囲気に支配される民主党であったが、実際に「離党届」という形に現れただけでも革新的だ。殆どの議員が「小沢チルドレン」という立場であり、ボスの意向無くして行動する事は有り得ないからだ。
「竹下登内閣」の例を出すまでもなく、消費税を口にした首相・内閣は、いずれも悲惨な末期を迎えた政治歴史が有り、それを小沢氏は懸念しているものと推測される。小沢氏本人が直接旗印を揚げる事はできない状況で、こうして弟子に野田首相に対する牽制カードを切らせた訳だ。
今後の政局展開として、「民主党の斜陽」も当然視野に入れなくてはならないが、これは小沢氏による勢力切り崩し作戦の一環なので、民主党の分裂後に、一体何処に政治主導勢力が移って行くのかを厳重に監視しなくてはならないだろう。
この「離党劇」を皮切りにして、続々と離党者が増加していくようなら「解散総選挙」は近いし、一気に「小沢[同氏が主導する別人物が代表の]新党」に流れが傾くだろうし、そうではなく切り崩しがなかなか進まないなら、満期一杯に近いところまで民主党の政権が続くだろう。
こうして小沢氏が「GOサイン」を出すところを見ると、裏で行われる根回しも相当に進んでいる可能性が高いと見て良い。マスコミの動向を見ている限り、次に主導を握る可能性が高いのは、やはり橋下徹大阪市長が主催する「大阪維新の会」だろう。橋下氏は小沢氏と入念に会談を進めている様子が報じられており、ほぼ「小沢派」といっていい状態。たとえ民主党が解党したとしても、実権が小沢氏の下に戻るだけの話で、民主党から名前が変わるだけだという事実は確実に押さえておきたいところ。
直ぐに大きく動く訳では無いだろうが、いずれにしても、今までののんびしとした展開とは明らかに違うのである。
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